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本ページでは、所有しているキーボードおよび寸評、一部カスタムについて紹介します。キーボード史に残る名機や、珍獣クラスのものも数知れず。リベルタッチのモディファイ時にも各モデルの長所や個性を参考にしていることが多く、皆様のキーボード選びにもご参考いただけると幸いです。
 

(画像:FKB8540-052/B  Rotary-Encoder Special)
 

所有キーボード一覧(2024.4現在)

 
【富士通系キーボード】
リベルタッチ FKB8540-051/W(初代白、完全静音フルカスタム)
・リベルタッチ FKB8540-051/W(初代白、フルノーマル)
リベルタッチ FKB8540-052/B(初代黒、ノブダイヤル追加、メインキーALL35g)
・リベルタッチ FKB8540-052/B(初代黒、フルノーマル)
・リベルタッチ FKB8540-551/G(かな有、シリコンルブ仕様)
リベルタッチ FKB8540-552/G(かな無、エンブレム付完全静音仕様)
・テック事務コン N860-8540-T301/20
・FMV-KB311(FKB8520-T207,1996)
・FMV-KB312(N860-4874-T203,1995)
・FMV-KB321(N860-8724-T610、Matt-Coating,1997)
・FMV-KB322(N860-8768-T031、Industrial Gray,1999)
・FKB8744-T607(PS/2、Fujitsu Logo)
・FKB8769-052(USB、Matt-Coating、Original Plate)
・FKB8811-T655/20(Matt-Coating、N860-8811-T655/20)
・PEERLESS(N860-4725-T101)
 
【その他、各メーカーキーボード】
ARCHISS Maestro FL(JIS、MX Clear)
・ARCHISS  ProgressTouch Retro Tiny (JIS、Silent Red)
CHERRY MX Silent G80-3494(US、Triumph Adler Modify、Silent Red)
・CHERRY  G80-3600(JIS、MX Brown)
DEC 121955-001(NMB RT6656TWJP OEM)
DEC PCXAJ-BA(FMV-KB312 OEM)※
DELL AT101 "BigFoot"(OLD Logo、P/N 43197、Salmon ALPS)
DELL AT103 "BigFoot"(NEW Logo、P/N 47444、Silent-White ALPS Conversion)
DELL 1397651 Model M(OLD Logo,Oct/1992)
DELL 1397651 Model M(NEW Logo,May/1993)
DELL SK-D100M(GYUR93SK、Black ALPS)
EPOMAKER CIDOO V75 Pro
FILCO FKB91JPM(Archiss PBT)
・FILCO  Majestouch 2 HAKUA(US Silent Red、CeraKey-Conversion)
・FILCO  Majestouch 2 Convertible HAKUA(JIS、Silent Red)
FILCO Majestouch 2SS Edition(Full-Size、Speed Silver)
FILCO Majestouch 2SS Edition(TKL Speed Silver)
・FILCO  Majestouch 3(TKL Silent Red)
・FILCO  Majestouch 3 Convertible(TKL Brown、2SS-KeyCap)
FILCO Majestouch Ninja(KEYBOARD KOBO)
FILCO Zero(ALPS-Clone XM White)
HORI EDGE 201
IBM 1390131 "Model M"(Square Silver Logo,Jun/1986)
・IBM  1390131 "Model M"(Square Silver Logo,Oct/1986)
IBM 1391401 "Model M"(Oval Gray Logo,1991)
IBM 79F0167 "5576-A01"
IBM SK-8825 "Preferred Pro"(Dry-Lubed)
iKBC CD108(Gateron-Brown)
INTER KX N860-8724-T621/20
Keychron Q1 ProFEKER Holy PandaRetro-PBT Keycap
key tronic KB101 Professional Series
・Logicool KX1000S“CRAFT”
NEC SG-26800-2VC(Normal Condition)
NCR H0150-STD1-12-17(G81-3077SAU)
・NMB  RT6652TWJP
・NMB  RT8255CW+(Hi-Tek Invader Switch, Erase-Eaze Edition)
NorthGate Omnikey 101(White ALPS)
NorthGate Omnikey 102(y1989,White ALPS)
Olivetti ANK25-101(Using IBM SDL Cable & PS/2-USB Adapter)
Olivetti ANK26-101(Using IBM SDL Cable & PS/2-USB Adapter)
Olivetti ANK28-106J(BTC 51xx OEM)
Olivetti ANK61-105(NMB OEM, Dry-Lubed)
Olivetti KBD-2812(G81-3000, Double-Shot)
・PFU HHKB Hybrid Type-S"雪"25th Anniversary(PD-KB820YS)
・PFU HHKB Lite2(PD-KB220B/U、Dry-Lubed)
SEGA HTR-2106 TERADRIVE KEYBOARD
Silicon Graphics AT-101"BigFoot"(9500829、Cream ALPS)
Silicon Graphics AT-101"BigFoot"(9500900、Cream ALPS)
Silicon Graphics FKB8520-214(FMV-KB311 OEM)※
Silicon Graphics RT-6856T(NMB OEM, Dry-Lubed)
Sun Microsystems 320-1256(US、N860-4875-T801)※
Sun Microsystems 320-1267(JIS、N860-4874-T602)※
Sun Microsystems Type5 Keyboard(N860-8701-T01)※
Sun Microsystems Type5c Keyboard(N860-8703-T017)※
Sun Microsystems Type6 Keyboard(JIS、N860-8706-T017)
Sun Microsystems Type7 Keyboard(JIS、N860-8708-T017/20)
Topre REALFORCE 106(LA0100、Variable)
Topre REALFORCE 106(LA0200、30g)
Topre REALFORCE 108US(SJ38D0、30g)
Topre REALFORCE R2SA-JP3-IV(APC-Silent、30g)
Topre REALFORCE R2 PFU Limited Edition(Keycap-Mod、45g)(Keycap-Mod、45g)
・UNICOMP  Ultra Classic 106(JIS Layout)
・UNICOMP  Mini M(JIS Layout)
UNISYS JPH-106KBD(FKN4874-206)
・VARMILO VM73M(MX Brown)
WiNDy Alfeel HG(Red、FILCO Majestouch Based)
WiNDy VANGUARD V101(Carbon、NMB RT6656TWJP OEM)
 
※Fujitsu Components OEM
 
身体はひとつしかないのに持ち過ぎですね……断捨離がんばろう。。

Libertouch FKB8540-051/W

通常モデルは白と黒、ライトグレーの3色がバリエーションとして存在する中で筆者は白が一番のお気に入りです。本体色ゆえ日焼けに弱いものの、キーキャップの硬度も自分にはちょうど良く(黒だと少々柔らかく、グレーは逆に硬い)、いちばん指に馴染む感じがします。
ラバー荷重は45gで新型の35gと比べると重さを感じるものの、リアルフォースの45gよりは軽いです。一般的にラバードーム型のメンブレンキーボードはキーを押し切ったときに「べこん」と嫌な感触を伴いますが、それを一切感じないのがリベルタッチの凄いところ。ドーナツ状の中空ラバードームは一般的なラバードームと異なり、反発がイニシャル寄りになっています。そこから押し切るまでの着地点ではコイルスプリングがダンパーの役割をを果たすと同時に、ストロークエンドの手前で撫でるようにメンブレンシートを押してくれます。結果として指先にラバーの反動を感じることなく入力できる、本当に良くできた機構です。
 

リファレンスレビュー

続・リベルタッチ解体新書
モモンハン日記 Libertouch【リベルタッチ】 FKB8540 レビュー
富士通 Libertouch FKB8540-001/Wがやってきた


Libertouch FKB8540-052/B

本稿を書いている2023年7月現在、ユーズド市場では一番多くのタマ数を確認できるのがこの初代黒モデルでしょう。一方で個体レベルは玉石混交といっても良く、コンディションの良好な個体に出会うには根気よく探し続ける必要があります。
黒モデル一番のメリットは、年式の古いモデルでも日焼けの心配が少ない点で、白モデルに比べると保管も神経質になる必要はありません。ただし全く心配ないわけではなく、キートップなどの印字(白文字)が黄変している個体も少なからず見かけます。
逆に一番の弱点は、キートップの摩耗が目立ちやすい点です。ユーズド個体のコンディションを見定める際に一番気になる部分でもあります。
筆者所有の黒モデルには、初代ならではのハード構成でもあるUSB1.1ポートを利用してロータリーエンコーダーを埋め込んでいます。本来ならば外付けのUSB接続にするところを、たまたまノブダイヤル単体の機能しかないエンコーダーを入手しました。寸法を測ったところ右上のデッドスペースに埋め込めることが分かり、ケースにドリルで孔を開け、USBポートから給電することで内蔵しています。LEDでRGB発光するパーツだったこともあり、パイロットランプも追加。「フリスク置場」と揶揄されることの多かったスペースを有効活用しています。
 
(以下、モディファイ点)
・ロータリーエンコーダー+パイロットLED搭載
・ケース内およびボトム静音化(EPDMゴムシートおよびWAKIスポンジ、EVAフォーム)
・メインキー部分のラバー35g化(水色→オレンジ)
・キースライダー部分へのドライファストルブ塗布
 

リファレンスレビュー

富士通 Libertouch FKB8540-052/B改造 「あなた好みの私にして!」
Watchmono【キーボード】富士通 『Libertouch』 レビューチェック
一目ぼれLibertouch(リベルタッチ)FKB8540-052のレビュー
富士通リベルタッチと東プレRealforceによる国内頂上決戦


Libertouch FKB8540-551/G

2018年に新型として再販されつつも、2021年に販売終了となったリベルタッチの最新モデル。カラーバリエーションは富士通の伝統ともいえるライトグレー1色で、キーキャップのかな印字有/無の2モデルのみ。本機はかな有モデルです。新モデルの中ではごく稀にユーズド市場でも見かけることがあります。もっとも出回ること自体がごく稀ですが、2023年5月現在ならば富士通専門店で新品購入も可能です。
送料消費税込みで4万円越えのプライスタグが付けられていますが、これを破格と見るか法外と見るかはユーザー次第です。恐らくは新型の製造台数自体が少ないでしょうし、販売店とて在庫を抱えるのも只ではありません。大枚の覚悟さえ決めれば、今でも新品を購入できるメリットは大きいです。
もっとも専門店のサイトでも在庫限りの表記ですので、完売もそう遠くないでしょう。新品を買い求めるなら今のうちです。

リファレンスレビュー

富士通 libertouchを使ってみた


Libertouch FKB8540-552/G

2018年に新型として再販されつつも、2021年に販売終了となったリベルタッチの最新モデル。こちらはキートップへのかな印字が無く、それ以外は恐らく同じ中身です。こちらもかな有モデルと同様、2023年5月現在ならば富士通専門店で新品購入も可能です。ただしその価格はリアルフォースのHi-Pro仕様もびっくり、送料消費税込みで5万円越え。こんなの買う人がいるのかと思われるかも知れませんが、かな有よりもメンテナンス性が良いので筆者自身はリーズナブルと考えます。ネット上で見かけることの多い新型モデルのレビューもかな有モデルが大半で、かな無のそれは筆者自身お目に掛かったことがありません。おそらく元々の製造台数自体が少ないのでしょう。参考までに筆者所有のかな無モデルはS/Nが11000XX、かな有モデルが11001XXでした。まさかそれぞれ100台と200台しか生産してないなんて事ないよね、富士通コンポーネントさん。。。
かなの有無、両モデルを所有するからこそ感じる違いですが、かな無モデルはキートップがテカってきた際のメンテナンスが楽です。かな有に比べて印字面自体が小さいので(=アルファベットのみ)、メラミンスポンジ等でキートップの摩耗を修復する際にも神経質にならずに済むのです。
それゆえ筆者にとっても一番の主力機であり、勢い余ってエンブレムプレートの追加やケース内部の静音加工など、持てる限りのスキルを総動員してモディファイしています。どのようなモディファイを施しているのかは、リファレンスレビュー(拙稿)をご笑覧ください。

リファレンスレビュー

リベルタッチ解体新書



富士通 FMV-KB311(FKB8520-T207)

富士通コンポーネントの独自型番(FKB8520)が示すとおり、リベルタッチの源流のみならず富士通キーボードすべての基礎をつくったのがこのFMV-KB311です。後のリベルタッチにつながる片鱗は各所にちりばめられ、たとえばミネベアに比べると厚みのある金属プレートの採用は入力時の安定感に大きく貢献しています。
キー配列もWindowsキーやアプリケーションキーの有無を除いてほぼ同じで、リベルタッチの108キーから2つ引くとそのままFMV-KB311の106キー配列になります。このレイアウトはIBMの5576-A01と同様、OADG(Open Architecture Design Group)が策定したキー配列に準拠したもので、入力方式の違いに関わらずもっとも癖のないレイアウトといえるでしょう。富士通もそうした認識があってか、カタログ掲載されているキーボードの大半には今もOADG準拠の記載があります。こうしたガイドラインに沿った設計は、後継モデル等との互換性を図るうえでも意外な恩恵をもたらしています。
 
レーザー印字が普及する前に製造されたFMV-KB311のキーキャップは含浸印刷を施すためにPBTを採用しており、実は後継のFMV-KB321や322、FKB8769等とのリプレースが可能です。スタビライザーの有無やスライダー位置の関係で完全互換ではありませんが、9割以上のキーキャップが流用できるのはレイアウト互換のおかげです。ただし、リベルタッチとの互換性はありません。
メンテナンス性の良さもFMV-KB311の売りのひとつで、同機のケースはネジを使わず、ドライバーなしでケースを開けることができます。長く使う上では、メンテナンス性の良し悪しも大事な要素です。
肝心の打ち心地ですが、入力機構自体は一般的なラバードーム&メンブレンなので特筆するほどのものはありません。それでもPBT製のキーキャップや金属プレートの採用が功を奏し、入力にも安っぽさは感じられません。軽快さがプラスに作用している好例といえます。
 

リファレンスレビュー

「シルキータッチ」と評されるメンブレンキーボードの完成形


富士通 FMV-KB312(4874-T203)

先代のFMV-KB311と比較して評価の低いモデルですが、個人的にはおおむね好意的に捉えています。何よりも筆者の評価ポイントで少なからぬ比重を占めるのがキートップの材質で、312は311と同様のPBT製。これは富士通がレーザーマーキングの手法を確立する前の製造だったため、シルク印刷を良しとせず含浸印刷(現在の昇華印刷)を採用したことに端を発します。
PBTのキーキャップは摩耗や黄変にも強く、ユーズド市場で出回る個体もケースに比べてコンディションの良いキーが多いです。
 
 

リファレンスレビュー

さらさら-FMVKB312
Qwerters Clinic-FMVKB312


富士通 FMV-KB321(N860-8724-T601)

前モデルのFMV-KB312からの大きな変更点は、キーキャップが含浸印刷のPBTからレーザーマーキングのABS製に変わったこと、そしてWindowsキーが追加されたことでしょう。これを退化と見るか、コストダウンの荒波を乗り越えるための適応進化と見るかは悩ましいところです。
Windowsキーの存在はOS史上最大のヒット作となったWindows95に端を発しますが、キーボードに対するコスト配分はCPUの日進月歩を埋め合わせるがごとく縮小の一途を辿ります。
Windows95登場以前のキーボード界がある意味での元禄繚乱だとしたら、95の登場はキーボードにおける「終わりの始まり」といっても過言ではないでしょう。FMV-KB321は、そうしたターニングポイントを象徴する1台です。
ABS製キーキャップへのレーザーマーキングは富士通が元祖と云われますが、多彩なOEM展開(日立やユニシス、エレコムなど多数)と並んでコストダウンの決め手となりました。素材を見直すことで、製造コストは相当下がります。試作メーカー・ 株式会社渡辺製作所(https://www.watanabe-mfg.co.jp/)の調査によると、耐熱温度が150度近いPBTの1kg辺り単価は約6~7000円。対するABSは耐熱温度が80度前後と低いものの、1kg辺り単価は実に8分の1程度の約800円。コストダウンが至上命題の各メーカーが飛びついたのも頷けます。(グラフは同社出典、朱書きのみ筆者追記)
 

https://www.watanabe-mfg.co.jp/2016/07/post-1007/staffblog/
 
ただしそれがユーザーにとって幸福だったのかというと決してそうではなく、私のような好事家には何とも寂しい結果をもたらすことになりました。特にABSは経年による黄変が顕著で、市場に出回っているユーズド品も大半が無惨な黄色になっているケースがほとんどです。
 
入力装置としての性能やフィーリングはどうかというと、名機の誉れ高いFKV-KB311やリベルタッチと比べると、特筆すべきポイントは有りません。強いてあげるならば、指先の負担を軽減するカーブド構造でしょうか。
良くも悪くも、癖がない。もしかしたらそれが一番の美点なのかも知れません。メカニカルスイッチの様なフィーリングの個性もなければ、リアルフォースのような工業製品としての圧倒的なクオリオティを誇るわけでもない。HHKBのような携帯性とも無縁です。
文書作成やサイト管理などのプライベート用途でなく、通常のテレワーク業務で使う分にはFMV-KB321がいちばん重宝しています。キーボードとしての主張が少ない分、業務に集中できるのです。先人たちのレビューでも言われていますが、疲れ知らずで黙々と入力を続けるには本機のような無個性がちょうど良いのかも知れません。
 
私の所有機ですが、長く使うためにいくつかのモディファイを施しています。
・キースライダーへのドライファストルブ塗布(フッ素ルブ)
・キートップのUVカットコーティング(艶消しクリア塗装)
・全大型キーのスタビライザー追加(出荷状態ではEnterとスペースのみ)
・全大型キーのスライダー交換(FKB8724用、水色のテフロン樹脂製)
 
黄変とテカリの対策を兼ねたキートップの艶消しクリア塗装は好みが分かれるかも知れませんが、シボ加工のサラサラ感に変わるため気に入っています。一日の仕事を終えてキーボードを清拭するのも楽しみのひとつです。
 

リファレンスレビュー

猫のキーボードルーム ~Fujitsu FMV-KB321~
個人的に気に入っている富士通のキーボード(FMV-KB321)を再購入しました。


富士通 FMV-KB322(N860-8728-T001/T031)


(筆者所有機は、珍しいインダストリアルグレー。IBMやNCRでおなじみのカラーキートップと比べると、ケースはしっかりとしたグレー感)

(本モデルのカスタマイズでは、ケース内に鉛を埋め込み、重量化を実施。適度な重さは安定感アップに貢献)

FMV-KB322は同321の直接後継と言えるモデルですが、OEMふくめ大量生産された321に比べると322はユーズド市場でもほとんど見かけることがなく、今となっては希少なモデルといえます(ただし、プレミアとは無縁)。
一見すると瓜二つに見えますが、それでも並べて比べるとケースの縦横寸法が微妙に異なり、また細かい部分に違いが見られます。そもそも全く同じモデルならばブランド(富士通)の製品型番やメーカー(富士通コンポーネント)の製造型番も違わないわけで、そこには明らかな差異が見て取れます。
 
FMV-KB321(N860-8724-T601)
FMV-KB322(N860-8728-T001)
 
N860~というのは富士通コンポーネントのOEM型番で、たとえばリベルタッチの兄弟モデルである事務コンキーボードにはN860-8540-T301の型番が与えられています。変わったところではSun MicrosystemsのType6キーボード型番がN860-8706-T217だったり、つまりはかつてのUNIXの覇者・Sunのワークステーション用キーボードも富士通コンポーネント製だったわけです。
 
その辺は1990年代の富士通とSunの蜜月関係を見れば不思議はありませんが、本題のFMV-KB。KB321からKB322に至る過程には何があったのか、いくつかの数字を紐解くと見えて来るものがあります。
 

その1、価格

富士通では代々、「システム構成図(通称・シス構)」というPC本体から周辺機器までを網羅したパンフレットを発行していますが、発売当時の標準価格を見ると驚くべき違いがありました。
先代のFMV-KB321に付けられたプライスタグは21,000円。対するFMV-KB322の標準価格は15,000円。特別な仕掛けもなく25%ものコストダウンを図るのは、並大抵の業ではありません。
同じモデルならば量産効果で初期投資が回収でき、コストダウンに踏み切ることもできるでしょう。ところがわざわざ金型を起こしてまでコストダウンを図ったのはなぜか。これはそれぞれのキーボードが富士通のデスクトップ機(FMV-DESKPOWER)の付属品でもあったことに由来します。
恐らくはPCのトータル価格を下げるため、ことマウスやキーボード等の入力デバイスも「入力さえ出来ればいいよ」とばかりにコストダウンの洗礼を浴びた。そう考えるのが自然です。
恐らくはそれ以外の理由もなく、いかにして価格を削ぎ落すか。乾いた雑巾をさらに絞るかのような、苛酷なまでの削減が求められたのでしょう。
 

その2、寸法

FMV-KB321と322を並べると分かり易いですが、両者の寸法はそれぞれ以下のとおりです。
 
FMV-KB321:452(W)×172(H)×40(T)
FMV-KB322:460(W)×156(H)×38(T)
 
322のほうがわずかに幅広く、逆にメインキーとFnキーの上下が狭くなっています。その一方で接地面積はというと、実はほとんど変わりません。

FMV-KB321:442(IN-W)×156(IN-H)
FMV-KB322:442(IN-W)×148(IN-H)
 
横幅の違いはケース上部の「ガワ」の違いでしかありません。これが何を物語るのかというと、つまりこういうことです。
ケースの強度を保ちつつ、小さくすることでケースのプラスチック材料を減らした。その一方でキーピッチやレイアウトは先代モデルを踏襲しつつ、選択と集中を突き詰めたものと思われます。
 

その3、重量

残念ながら製造メーカーである富士通コンポ―ネントの公式サイトのみならず、インターネット上ではKB321と322の重量に関する資料は見つけることが出来ませんでした。
仕方がないので手持ちのキッチンスケールで測定したところ、FMV-KB321の重量は約830g、対するFMV-KB322は約810gでした。何度か測り直しましたが、少なくとも322の重量が321を上回ることは一度もありませんでした。
1割はおろか、せいぜい2~3パーセントの違いかも知れません。それでもこうした比較、さらにはFMV-KB311~312、321を経て322に至るまでの変遷を見ると、親会社(富士通)からの無理な要求に応えようとする富士通コンポーネントの、涙ぐましい努力の跡が垣間見えます。
その後の富士通キーボードはFMV-KBシリーズのメーカー型番を325以降も継承していきますが、製造自体は富士通コンポーネントの手を離れ、ChiconyやSilitekなどに取って代わりました。
タイピングのフィーリングや本体の質感もすっかり安っぽいものに変わってしまい、価格以外に褒めるところが無くなってしまったのは何とも残念です。
少なくともFMV-KB321やFMV-KB322は、コストダウンと向き合いつつも良い製品を作ろうという気概に溢れていました。黄変著しい劣化品と違い、コンディションの良い個体は最新のゲーミングキーボードにも負けません。
これは何も、富士通ブランドのキーボードが問答無用ですべて良かったわけではありません。本サイトの主役であるリベルタッチにも当てはまりますが、富士通のキーボードは、富士通コンポーネントの設計製造だからこそ良かったのです。
 

リファレンスレビュー

キーボードへのこだわり
 


その他、富士通以外のキーボード寸評

Archiss MAESTRO FL

実直なキーボードを数多くリリースする、アーキサイトのブランドArchiss。一連シリーズのトップモデルには「MAESTRO」の名前が冠されています。Nキーロールオーバーを謳いゲーミング用と思いきや、グレー系の控えめなカラーやロープロファイルのPBTキーキャップなど、大人向けのデザインが嬉しいです。所有機はCherry MXの中でも珍しいクリア軸を搭載しています。

Cherry MX Silent (G80-3494 TA edition)

MXスイッチで知られるドイツ・Cherry社のUS配列キーボード。静音赤軸(Silent Red)を搭載した初期のモデルです。カスタマイズのモチーフにしているTriumph Adler(トライアンフ・アドラー)向けの「G81-3011HAD」はビンテージCherryの中で最も希少性が高く、いつかはオリジナルを手に入れてみたいと願っています。

DEC 121955-001(RT6656TWJP)

1990年代まで王者・IBMやHewlett Packardなどと鎬を削ったDEC(Digital Equipment Corporation)ブランドのキーボード。RT6656~のモデル名が示すとおり、中身はNMBのOEMです。バーガンディ(えんじ色)をあしらったロゴやPS/2端子には、通常の事務機然としたNMBにはないセンスの良さを感じます。白いボディやキーキャップも好印象。

DEC PCXAJ-BA(FMV-KB312 OEM)

DEC(Digital Equipment Corporation)ブランドのキーボードはChiconys製やNMB製など複数のOEMモデルが存在します。本モデルもその中のひとつで、中身は富士通FMV-KB312とほぼ一緒です。それゆえコメントは312に譲りますが、かつてはSun、SGIなどともUNIX市場の覇権を争ったブランドゆえ、単なる入力装置以上の畏怖を感じさせます。

DELL BigFoot AT-101 43197(Salmon)

細身のOLDタイプロゴが美しい、ビンテージDELLの代表モデル。"BigFoot"と呼ばれるタイプの中でも、Silicon Graphicsの9500900と並んで象徴的な1台です。同じOLDロゴでも後期のものはALPS軸も黒でキーキャップもABS製ですが、本モデルはALPS軸の中でも評価の高いサーモン軸(ピンク軸)で、キーキャップも肉厚のPBTが奢られています。

DELL BigFoot AT-103 47444

USキー配列が大半の"BigFoot"シリーズ中、筆者が知る限りではストレートコードの本モデルとカールコードの30383のみが数少ないJIS配列です。オリジナルはコストダウンが図られ、ALPS黒軸もPine(松)でなくBamboo(竹)グレードですが、所有モデルではAppleキーボードに採用されていた消音白軸に交換しています。

DELL Model M 1397651(Old)

外見上はIBMのModel Mシリーズとうり二つですが、IBMから分社化したばかりのLexmark社によるOEMで中身は全くの同一品です。本モデル製造の1992年、同時のDELL社はマイケル・デル氏本人が起業したBTOメーカーに過ぎませんでした。DELLと言えばALPS軸のBigFootがあまりにも有名ですが、こちらも実に堂々としたボディで「双璧」と呼ぶにふさわしい存在感です。

DELL Model M 1397651(New)

1992年製のOldロゴと同様、IBMから分社化したばかりのLexmark社によるModel  MのOEMで中身は全くの同一品です。本モデル製造の1993年、DELLのロゴは従来の細身から現在でもおなじみのタイプに変わりました。小規模のBTOメーカーに過ぎなかったDELLがグローバル企業に躍進する、そんな転換期の一台です。

DELL SK-D100M

47444の大柄なBigFootケースを通常のフルサイズに縮小したようなモデル。IBMのModel Mに対する5576-A01的な存在で、普段使いではBigFootよりも扱いやすいかも知れません。DELLが本格的な日本進出を図ったのもこの時期で、1990年代初頭からWindows95が登場するまでの数年間は、キーボード史で最も豊饒な時代であったと言ってよいでしょう。

EPOMAKER CIDOO V75 Pro

アルミボディ&ガスケットマウントのジャンルを開拓したKeychron・Q1に真っ向から勝負を挑む、EPOMAKERの新たなフラッグシップ。USB子機を搭載し、ケーブルやBTに加えRF接続も出来るのは大きな魅力です。Q1の打鍵感が碁石なのに対し、こちらのV75は将棋の駒で「王手をかける」が如き上質な打ち心地。何気なくタイプするだけで、指が歓喜します。

FILCO FKB91JPM

CherryMX搭載キーボードを数多くリリースしているダイヤテックのメタルボディキーボード。アルミニウムの天板にバスタブ構造のスチールケースを組み合わせ、比類なき剛性感を誇ります。同社の現行「METAL SUS」シリーズはどれも大柄なので購入にも二の足を踏んでしまいますが、こちらはサイズも丁度良く、気軽に他のキーボードと取っ換え引っ換え使うことができます。

FILCO Majestouch 2SS Edition

ダイヤテックのブランド「FILCO」、その中でもMetal SUSや工房などのカスタムを除き唯一のスピードシルバー軸採用モデルが「Majestouch 2SS Edition」です。Majestouch初のPBTキーキャップに加え、減光タイプのグラファイトLEDを採用するなど、ゲーミング用途とは一線を画す大人の印象です。黒とグレー、緑の配色は「TERADRIVEキーボード」の再来を思わせます。

FILCO Majestouch 2SS Edition TKL

「Majestouch 2SS Edition」はテンキーレス版も有り、デスク周りを広く活用できるのがポイントです。二色成型のPBTキーキャップは同社の「Lumi S」や浅葱カラーの「2SC」と異なり、黒やグレーの配色が逆のパターンになっています。

FILCO Majestouch Ninja(Kobo)

フロントのキー印字が目を引く「Majestouch Ninja」のキーボード工房モデル。三価黒色クロムメッキ加工を施した独特のケース配色も相まって、タイピングもメンテナンスも楽しい1台です。願わくば、スピードシルバーの2SS Editionにも採用してほしいカラーリングです。

FILCO Zero

ダイヤテックのキーボードブランド「FILCO」がCherry MXスイッチをこぞって採用する前の、ALPSクローンXM軸を採用したメカニカルキーボード。打鍵感はNorthGate Omnikeyシリーズに近く、賑やかで爽快な打ち心地です(うるささと爽快感は紙一重)。簡易軸ということもあり本家ALPSよりもメンテナンスの難度は高いですが、大事に使いたい1台です。

HORI EDGE 201

所有する中で唯一の、ゲーミングに分類されるキーボード。もっとも筆者の用途はゲームでなく、サイト管理や書き物が主です。フローティングデザインのアルミトップにロープロファイルで浅いストローク(on1.5mm)、単色LEDなど大人の使用にも充分堪える作りです。気鋭の磁気センサーキーボード・ZENAIM(ゼンエイム)との共通点も多く、両者のタッチは極めて近い印象です。

IBM 79F0167(5576-A01)

「Model M」がANSI配列キーボードの始祖だとしたら、こちらの5576-A01はJIS配列の原点と呼んで差し支えない名機です。Model Mと同様のバックリングスプリング機構を採用していますが、ケースやハウジングの精度はこちらの方が高く、タイピングの反響音も心なしか上質な感じがします。「大理石をパチンコ玉で叩いたような音」とはよく言ったものです。

IBM Model M 1390131

「Model M」の代名詞・1931401の一世代前のモデルながら、「シルバーバッジ」「角ロゴ」などの通称で特に評価の高い1台です。中身自体は1391401と同じですが、丸ロゴに比べるとこちらの方がデザイン的に収まりが良く、人気があるのも頷けます。Model Mは製造時期によってLexMark製やUNICOMP製もありますが、この1390131は純・IBM製なのも大きなポイントです。

IBM Model M 1391401

元々はJIS配列しか興味の無かった本サイト主が、「このキーボードを叩けるようになりたい」宗旨替えをしてUS配列を克服するきっかけとなったモデルです。バックリングスプリング式のIBMキーボードといえば5576-A01が有名ですが、「打ち抜く爽快感」は1391401も甲乙つけがたいです。US配列キーボードの原器とも言える存在で、まさに「始祖の巨人」です。

IBM SK-8825(Preferred Pro)

Enhancedから続くバックリングスプリングの伝統を捨て、コストダウンを最優先とした宗旨替えのラバードームメンブレンキーボード。タッチやメカニズムに関しては特筆すべき点がない一方、最上段を斜めに切り落としたデザインやブルーのEnterキーが新鮮です。IBMのPC事業がLenovoに移管された現在も、同キーボードのデザインアイコンとなっています。

iKBC CD108

2023年に登場した中で、もっと高く評価されていいキーボードの代表格。フルサイズのJIS配列でホットスワップ、PBTキーキャップ、減光タイプのLEDなど完成度の高さが光ります。日頃ゲームをする時間のない筆者は入力ツールとしての基本性能を重視する傾向があり、無線も必須ではありません。打鍵感も非常に上質で、文房具としての満足度が高い一台です。

INTER KX N860-8724-T621/20

エプソンの会計システム「INTER KX」端末に付属するキーボード。東芝テックの「事務コン」キーボードのような位置づけのモデルですが、中身はFMV-KB321のOEM・FKB8724そのもの。ロゴステッカーの下は驚くことに、無地でも富士通でもなく〇〇ブランドロゴでした。元々は同社のサーバー用だったのでしょうか。ふかふかメンブレンはここでも健在で、指にも優しいです。

Keychron Q1 Pro

意欲的なモデルを次々と発表し続け、現在もっとも勢いのあるメーカー「Keychron」のトップモデル。Proのシェルホワイトは無駄を削ぎ落したデザインやアルミボディの品質が最高な半面、透過ABSのKSAキーキャップが少々いただけません。所有機では先代Q1のレトロキャップにFEKER Holy Panda軸をホットスワップ搭載し、碁石を盤面に「ビシッ!」と打つような爽快感です。

key tronic KB101

静電容量無接点方式といえば今や「RealForce」シリーズで名を馳せる東プレの代名詞ですが、同社やNizよりも先に静電容量を採用したのがkey tronicのKB101です(ただし構造やタッチは東プレと異なります)。厚めの鋼板にダブルショットキー、しっかりネジ止めされたケースは剛性にも優れ、好みの一台です。メカニズムなどの詳細は、こちらのサイトが参考になります。

NCR H0150-STD1-12-17(G81-3077)

MXメカニカルスイッチで有名な独・Cherry社。同社キーボードの中でも、オリベッティ向けのKBD2812(G81-3000)、TA(Triumph Adler)向けのG81-3011と並ぶ「ビンテージCherry御三家」のひとつです。IBMのModel M、DELLやSGIのBigFootに比べると地味ですが、個人的には両者に並ぶビンテージキーボードの花形です。

NEC SG-26800-2VC

Windows95の登場まではわが国のPC市場で「絶対王者」の地位にあったNEC。ライバル・富士通に比べると名機と呼ばれるキーボードは皆無に等しく、かろうじて評価が高いモデルがこのSG-26800-2VCです。もっとも中身はNMBのRT23XX系で、強めの打鍵圧で底打ちの際に感じる衝撃がちょうど良いです。当サイト主が所有する唯一のNECブランドキーボードでもあります。

NMB RT8255CW+

NMB(現・ミネベアミツミ)といえば良質なラバードームメンブレン式のキーボードを多数出していますが、本モデルは同社に珍しいメカニカル式。その形状からインベーダースイッチとも呼ばれ、MXの青軸を軽くしたような小気味よいクリック感が魅力です。外観上の大きな特徴は分割式のスペースキー「Erase Eaze」で、バックスペースや通常スペースなどに切り替え可能です。

Northgate Omnikey101

ALPS軸を搭載すするビンテージキーボードの中では、DELLやSGIなどのBigFootと人気を二分するほどのNorthgate、その中でも一番オーソドックスに使えるのがOmnikey101です。ロゴパネルの下にはAXやXTなどオールドPCでの使用や、Ctrlキーの入替を行なうDIPスイッチが格納されています。キーキャップはABSのダブルショットで、摩耗に強いのが嬉しいです。

Northgate Omnikey102

名うてのITジャーナリスト・元麻布春男氏が愛用していたことでも知られるOmnikey102。ファンクションキーが左に寄せられ、またCtrlやCapsLock、バッククオートの独特な配置に慣れるのは一苦労です。それでも手持ちの101と比べてもスイッチの引っかかりが少なく、スチール製のボトムケースと相まって底打ちの爽快は名機の誉れ高いModel M と同等かそれ以上です。

Olivetti ANK25-101

同社を代表するモデル・KBD2812と共に「双璧」と呼ばれる、オリベッティの頂点キーボード。Model MやBigfootに並ぶ存在感を放ち、厚めのスチール板とPBTキーキャップの組み合わせはしっとりした打ち心地です。接続ケーブルはSDL-Dsub5ピン(!)なので現代のPCには使えませんが、Model Mのケーブルで代用できます。青い昇華印刷キーとケース上部のパネルがお洒落です。

Olivetti ANK26-101

ANK25-101のコストダウン版と思しきモデル。25との違いはLEDがカバー下になったり、最上段のデザイン変更、キーキャップの材質変更(PBT→ABS?)など。内部のスチールプレートもプラになり、重厚感が失われました。付属のケーブルはSDL-PS/2ですが、2ピンで給電不足のため現代のPCでは動作しません。こちらもANK25と同様、Model Mのケーブルで代用可能です。

Olivetti ANK28-106J

数種類が存在するオリベッティJIS配列モデルのうち、ESCキーが1.25Uと若干横長なBTC-7150系のOEMモデル。一連のオリベッティキーボードは青い印字が特徴でその点は本モデルも同様ですが、昇華印刷でなくシルクプリントなのが惜しいところです。キータッチはBTCの特徴か、少しカサカサした感じがします。

Olivetti ANK61-105

Silicon GraphicsのOEM用(Granite)で知られるNMB・RT68XXシリーズのオリベッティ向けISO配列モデル。入力方式は一般的なNMBと同様のラバードームメンブレンですが、キーキャップがPBT材質なので手触り心地が良いです。

Olivetti KBD2812

独・Cherry社の製造によるモデルで、複数のバリエーションを持つ「G81-3000」のひとつ。ビンテージCherryの中ではNCR向けの「G81-3077」、TA向けの「G81-3011」と並ぶ「御三家」のひとつで、ダブルショットもしくは昇華印刷で青い印字のキートップはオリベッティキーボードの中でも特に美しいと評価の高い一台です。

SEGA HTR-2106 TERADRIVE KEYBOARD

SEGAの家庭用ゲーム機「MEGADRIVE」とIBM-PCを合体させた異色のマシン・TERADRIVE専用のキーボード。Model Mほどの頑強さではないものの、家庭用マシンとしては豪勢なALPS製のバックリングスプリング式です。タッチそのものはModel Mや5576-A01よりも富士通のPEERLESSに近く、軽めでカチャカチャと賑やかな印象です。

Silicon Graphics AT-101/9500829

シリコングラフィックス製ワークステーション付属キーボードの中でも、御影石調の9500900と人気を二分するモデル。ベージュ色のケースは上品さに満ち溢れ、筆者は「貴婦人」と呼んでいます。世代的には9500900よりも少し前ですが、スタビライザーの太さやマウントプレートも微妙な厚みがあり、コストダウンの心配をする必要がなかった「幸福な時代」の名機です。

Silicon Graphics AT-101/9500900

1990年代に一世を風靡した映像ワ-クステーションの雄・シリコングラフィックス社。同社のキーボードで最も代表的な一台が「9500900」です。その巨大さから“BigFoot"の通称でも知られ、同社以外でもDELLやHP、東芝などの派生モデルが存在します。9500829と同様にALPSの消音クリーム軸を搭載し、安定感のある打鍵感が魅力です。

Silicon Graphics FKB8520-214

シリコングラフィックスの「御影石」シリーズで唯一のJIS配列モデルです。富士通コンポーネント・FMV-KB311(FKB8520)のOEMモデルで、ケース色を除きほぼ同一と言ってよいでしょう。311と同様にスペース以外のキーキャップはPBT製で、ラバードーム+樹脂製スライダーと相まってソフトなタッチです。所有モデルではLEDを高輝度の青紫にモディファイしています。

Silicon Graphics RT6856T

NMB(日本ミネチュアベアリング・現ミネベアミツミ)がシリコングラフィックス社向けに製造したUS配列のラバードームメンブレンキーボード。御影石のようなケース色が特徴で、一連モデルの中でも比較的入手性は容易です。キートップはPBT材質で、同じNMBのRT66シリーズよりも剛性感が高いです。

Sun Microsystems  320-1256

サン・マイクロシステムズ(Sun)のキーボードは代々、富士通コンポーネントが手掛けています。「N860-4875-T801」のモデルナンバーが与えられているとおり、FMV-KB412(FKB4870)のOEM版に相当します。刻印の無いキーも普通にWinやアプリケーションキーとして使える104配列で、まったく普通のUS配列キーボードとして使えます。

Sun Microsystems  320-1267

Sunのキーボード中、筆者がもっとも使いやすいと感じる320-1256。そのJIS配列版というか、FMV-KB312の進化形ともいえるのが320-1267です。1256と同様に刻印のないキーも反応し、実質的な109キーボードとして動作します。両モデルに共通するのはType5譲りの無駄がない外観で、とりわけ本モデルは数多く存在する312のOEMモデルの中でもお気に入りの一台です。

Sun Microsystems Type5

かつてはUNIX分野において絶対王者と呼べる存在感を示したサン・マイクロシステムズ。独自OS・Solarisの操作に特化したコマンドキーを左側に備え、実測508mmという圧倒的な幅を誇ります。Windows環境でも一般的なUS配列として問題なく使え、PBTのキーキャップに2kg近い重量で安定感のあるキータッチです。無駄のない外観は、キーボード史の中でも屈指の美しさです。

Sun Microsystems Type5c

Type5との外観上の違いは、接続ケーブルが本体直結なのと、底部のチルトスタンドが巨大な一本脚からリベルタッチ同様の小さな二本脚になっている点。手に持ち比べると重量も違いますが、初見の人はおそらく見わけがつかないくらいのうり二つです。富士通コンポーネント製キーボードの系譜としてはこちらもFMV-KB311/312に連なり、キーキャップがPBT製です。

Sun Microsystems Type6

Sunが誇るType5の後継として登場した「Type6」からは、それまでのミニDIN(8Pin)から時代の流れに沿ったUSBモデルが登場。コストダウンの洗礼を受けながらも、比較的扱いやすいモデルになりました。一連のSun用キーボードは富士通コンポーネントが手掛け、本機はFMV-KB321に近い構造です。外観がチープになった一方、薄紫のケースやキートップがお洒落です。

Sun Microsystems Type7

Linuxの台頭以降、SunのSolarisはUNIX系OSとしての圧倒的な優位性を失い、またSun自身もOracleに買収されることでハードメーカーとしての終焉を迎えました。ある意味でType7は「Sunの最期を看取った」モデルとも言えます。左側のコマンドキーや右上のマルチメディアキーは相変わらずWindows上で動作しませんが、それ以外は到って普通のPCキーボードとして使用可能です。

Topre REALFORCE 106(LA0100)

銀行のATM端末などでも採用されている「静電容量無接点方式」を採用した、REALFORCEシリーズの原点というべき記念碑的なモデル。ホワイト基調のケースデザインや、スイッチに負けぬ高耐久性を誇るPBTキーキャップなど、後のREALFORCEシリーズの原型はこの第一世代ですでに確立されたと言えるでしょう。

Topre REALFORCE 106(LA0200)

圧倒的な耐久性と高品質を武器に、一躍プレミアムキーボードの代名詞となった東プレのREALFORCE。LA0100とそっくりの外観ですが、LA0100のLEDカバーがグレーなのに対し、LA0200はホワイトなのが唯一の違いです。キー荷重も異なり、LA0100の変荷重(30g/45g)に対しこちらはオール30g。軽いタッチを求めるユーザーに根強い人気を誇ります。

Topre REALFORCE 108US(SJ38D0)

106キー+PS/2から108キー+USBへの進化を遂げたSJ38D0は第1世代の完成形と呼べるモデルで、LA0200譲りのオール30g。本モデルに限らずREALFORCEは軽荷重の人気が高いです。Windows10以降で言われる「認識しない」問題は、USBハブを経由させると即座に解決できます。LEDが従来の緑から青に変わった点も気に入っています。

Topre REALFORCE R2SA-JP3-IV

入力反応位置の変更が可能なAPC機能を搭載した第2世代のREALFORCE、その中でも静音やオール30gの軽荷重、2mm/3mm厚のキースペーサー付属などのフルスペックを誇るモデルです。4Uと長めのスペースバーは賛否両論ですが、筆者は好意的に捉えています。個人的には最新のR3世代やフローティングケースのGX1よりも,事務機然としたアイボリー(IV)のR2が一番好きです。

Topre REALFORCE PFU Limited Edition

REALFORCEの東プレと、HHKBのPFUがタッグを組んだ夢のモデル、それがこのPFU Limited Editionです。HHKBのミニマルなキー配列に馴染めない筆者には、HHKBのテンキーレス版として重宝しています。ケース右上のカーボン風プリントはプレミアム感に溢れ、リベルタッチ黒モデルをカスタムする際にも参考にしました。メインキ-はR3用のスーパーホワイトです。

UNISYS JPH-106KBD(FKB4874-206)

現在ではその名を耳にすることも稀ですが、UNISYSといえばIBMとも肩を並べる米国メインフレームの雄でした。本モデルはOEMのベースでもあるFMV-KB312のグレーに対してベージュのケースが落ち着いた印象を見せます。タッチは312そのものですが、DECにSun、そしてこのUNISYSはいずれもビジネスユース。本家が個人ユーザー向けなのとは実に対照的です。

WiNDY alfeel HG

いまは無き星野金属工業がリリースした、総アルミケースのキーボード。Keychronなどの新興メーカーがアルミフレームのモデルを相次いでリリースするようになった現在、そのコンセプトは間違っておらず、むしろ時代が早すぎたと実感します。圧倒的な剛性は打鍵圧が高めの人にもお薦めで、PBTキーキャップと組み合わせると最新鋭のキーボードにも負けない上質なタッチです。

WiNDY VANGUARD V101

alfeelと同じ星野金属工業がリリースした、NMBのRT6656TWJPをベースにケースの模様替えを行なったキーボード。タッチはNMBそのもので、往年のラバードーム式メンブレンキーボードをお洒落にアレンジした趣きです。シリーズ末期にリリースされたカーボン柄のケースは黒いキーキャップにもマッチし、打鍵の軽快さに加えて所有欲も満たしてくれます。